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ここでは身近にあっても忘れ去られがちな地味〜な植物達をちょっと紹介してみました。
それぞれの役立て方法なども調べてみると意外な発見があり面白いですよ。

しろやしお 別名 京丸牡丹、五葉ツツジ
しろやしお
旧中川根町の町花の躑躅(ツツジ)科の一種 5月中旬〜6月上旬に山犬段で見られます。
愛子様の身に着ける御しるしになっています。
また、同じ山犬段で見られるアカヤシオは地元で『京丸牡丹』とも呼ばれ、この名前の由来は南北朝の時代までさかのぼるそうです。
梅
春の訪れを告げる花を咲かせてくれますね。実は梅干や梅酒にしています。薪にはなりません。昔この辺りで炭焼きが盛んな頃、花ごと炭に焼き上げる名人が居たそうです。
ヨモギ
よもぎ
我が家ではお餅は臼と杵を使い自分たちでつくので、ヨモギ餅の材料として欠かせません。
どくだみ
ドクダミ
生だと独特な強いにおいがしますが、天ぷらにすると少し匂いも減って案外食べられます。
その他、人の生活に役立つ色々な使い方があります。
あせび
あせび
この枝を つまようじ に使ってはいけないと祖父に教わりました。
すすき
すすき
刈り採って農作物の畝間などに敷き、保水、防雑草、土の素にもなります。虫のすみかにもなっています。これらの在来植物を使い正常な土壌を作り昔の人は循環し恒久的な農法をしていました。
楠
虫除けのショウノウの原料にもなる木。神社にはこの木が植えてあるところが多いですね。昔は船を作るのにも利用されていたとか。長編アニメ『となりのトトロ』にも登場します。
榊
日本では昔から枝葉を神前に捧げる常緑樹です。お茶の木と同じツバキ科の植物。
しきみ
枝葉を仏前に供える常緑樹です。独特の強い香りがします。モクレンの一種。近所では『はなんば』と呼んでいます。 
春蘭
春蘭
春の訪れを告げる小さな花を咲かせます。家の近くに自生しています。蘭の一種。近所では『はっこりばあさん』と呼ばれています。
かたばみ
かたばみ
小さいのに種を2m余りも弾け飛ばす驚異的な能力を持っています。又粘液を少し出して動物にくっつき遠くへ子孫を運ばせることもしている賢い植物です。
その繁殖力のため畑の雑草として嫌う人もいるこの植物ですが、花ごと食用にも使えるので料理の彩に使われていたりもします。が、食べ過ぎには注意。
ゆきのした
ユキノシタ
古い家の周りで見かけることが多いのですが、現代の常備薬のような感覚で昔は薬草として家の周りにわざわざ植えていたそうです。
つゆくさ
ツユクサ
その辺でよく見かける草で所々に群生していたりします。大きく成長してからは引き抜いてもなかなか枯れず節目から新しい根が出てきたりして畑の厄介者扱いされることもありますが、調べてみると意外な役立て方法があったりするようです。小さな綺麗な花を咲かせます。
たんぽぽ
たんぽぽ
北海道に持ち込まれた外来種が日本全土に広がり、在来種は少なくなってしまったそうです。
にっけ
肉桂
楠の仲間で香料シナモンの原料になる木です。枝や根を細く切った物をかじると甘辛い味と独特な香りがするので昔は子供がおやつに喜んだそうです。
京都の名物菓子八つ橋にも使われています。
コナラ
コナラ
紅葉し健全な土の素になる葉をたくさん落としてくれ、椎茸の栽培にも役立ち自然の恵み仕組みを判りやすく教えてくれているブナ科の木です。
南天
南天
秋から冬にかけたくさんの実を付け、鳥が好んで食べるため種はいろんな所に運ばれていきます。
ハコベ(ナデシコ科)
ハコベ
花を日中開き夕暮れに閉じるナデシコ科の二年草。
その昔、加工した青汁を歯磨き用として使ったという歯磨き粉の元祖的存在でもあります。
竹林
色々な種類の竹があり、種類によってさまざまな生活必需品に加工されてきました。
竹の子は日本の旬の食材にも欠かせない存在です。
日本の竹を使って(扇の骨組みを加工したらしい)発明家トーマス・エジソンが白熱電球を作った話は有名ですね。

山椒
実や葉はお馴染みの香辛料に、本体材はスリコギ棒にも変身します。庭や鉢に植えておくと便利ですよ。

ほうき草
字のごとく ほうき になる草です。使用後は害なく畑の土に還ります。
あたりまえのことですが、どうやら地球上にいる動物は植物のおかげで生きることができているようです。(もう少し元をたどれば太陽のおかげ)植物が太陽のエネルギーを光合成によって有機物に転換してくれているからです。
現在湧水のように浪費している石油も何億年も前の植物などが元になって何億年もかかってできているそうですし、小?中?学校で食物連鎖というのを習ったと思いますが、この仕組みは大昔から少しも変わっていませんよね。

先人達は植物の特性を経験的に知り次世代に伝え少しづつ改良を重ね上手に活用してきました。
日本では江戸時代くらいまではバイオマス(生物資源)を上手に使い生態系に無理をかけない循環型社会を構築していたようです。
食べることについても今よりも大事に考えていたと思われます。

近年お茶業界でもしきりにコストダウンを唱える風潮もありますが、お茶は植物で栽培する場所は自然界の中です。閉鎖された環境で育てるのではありません。人の口にも入る物でもあります。人は地球上の生態系の一部であることを忘れてはいけないと思います。
目先の金銭的な安さ、利益を追い求めるあまり後で返って高い代償を払うはめにならなか慎重に考えながらしなくてはいけないと思います。

人間に一見不利益な生物や植物を、複雑に絡み合い共生してきた生物の進化の歴史を無視した技術や、化学(科学)力の思い上がった使い方でどうにかしてしまおういう人間中心的(自己中心的)で単純な考えは、後で思いもよらない悪い副作用が出たりしないものか?もう出ている例もあるし・・・と大いに不安と危機を感じます。その考え方は今まで何度も悲劇を繰り返してきているだけに・・・。

生物はそれぞれ他の生物に依存して生きています。色々な植物、品種、様々な生物がいるから地球上の生物はそれぞれ生きていられるのだと思います。もし数種類の生物だけだったらどうなんでしょう・・・?想像してみて下さい。

高度成長期やバブル時代のようなほんの数世代も続かない夢のような文化が終わりかかっている今、再び冷静に先人の知恵や価値観、自然界の仕組みなども見直し、現代風に活用していく方向に力を使う時期が確実に来ているように感じます。

人間の作り出した最新といわれるものを何でもどんどん取り入れることが本当に良いことで、経済的にも生態的にも長続きし、皆が平等に生かされるのか・・・?昔のものはやっぱり時代遅れなのか・・・?
『裸の王様』のようにならないよう、美味しいお茶でもゆっくり飲みながら頭をすっきり目覚めさせて真剣に考えてみようと思います。
できれば貴方と一緒に美味しいお茶を飲みながら考えてみたいですね。 2002