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 お茶ッ葉ウダー・サッ茶ん
いらっしゃいませ。
静香農園のホームページにようこそ。
当農園はお茶で有名な静岡県のほぼ中央を流れる大井川の上中流域にある川根本町の 元藤川 という地区で代々お茶の栽培、製茶、販売をしている農家です。

日本の中でも特にお茶を栽培する自然環境に恵まれたこの地域には、日々茶業に精進する熱心な茶農家がそろっています。

お茶好きの皆様に美味しくて安心安全な『川根茶』をいつまでも楽しんでいただくため、又私たちが大いに恩恵を受けている自然の仕組みをできるだけ壊さないよう、未来に不安となる物質を残さないようにと、生態系の調和を乱す疑いのある合成肥料や生物を殺傷する農薬に依存しない栽培を決意し取り組んでいます。


日本の茶祖と仰がれている高僧『栄西禅師』は承元五年(1211年)、『茶は養生の仙薬なり延令の妙術なり、山谷之を生ずれば其地神霊なり・・・』の名序文で始まるわが国最古の茶書『喫茶養生記』を著わしました。
時の将軍源実朝は将軍職に悩み飲酒に明け暮れ宿酔の際、禅師よりこの書を茶と共に献ぜられ忽ち治療させたと伝えられています。
日本人が茶を嗜んだ記録は平安時代の高僧『空海』の自著にも記されているように、『茶』は古くから人々に愛されてきました。


私達はこれからも人を癒す伝統の味と香りを受け継ぎ、一人でも多く『川根茶』を愛してくれるひとが増えてくれることを願って歩んで行きたいと思っています。


そして『茶』の字を紐解いたように、草 木 の仲を 人 がとり持ち、人と大地と自然を結ぶような施業をしていきたいと考えております。


どうぞお引き立てのほどを宜しくお願い申し上げます。


静岡県のほぼ中央を流れ、雄大な南アルプスの山々を源流とする大井川の上中流域、静岡県の山奥にある 川根本町 の 元藤川 という地区に農園があります。
茶畑の中に家が点在しています。

この川根本町は胃がんになる人が全国でも特に少ない町としても知られています。

若い人顔負けによく働く元気なおじいさん、おばあさんも大勢いて、鳥のさえずりや虫の鳴き声が聞こえ、澄んだ空気と自然が残っているのどかな所です。

又、数万年前の旧石器時代の遺物や、縄文時代草創期の石器、縄文時代晩期前半の遮光器土偶が出土するなど太古より人の営みが行われてきたところです。

【農園までの道筋詳細】
霧につつまれる新茶期の茶園
遮光器土偶 町内上長尾遺跡出土
国立博物館所蔵
『遮光器土偶』


家の近くや、さらに山奥にある茶畑で やぶきた を主に おくひかり さくらみどり(静七一三二) などの品種を栽培しています。
今後香りや味に特徴のある品種を少しずつ増やしていく予定です。

有機質の肥料源を使い、健康な土作りをすることに力を注ぐことで微生物などもたくさんいて 鳥やその他野生生物のちょっとしたオアシスのような茶園になりました。

そんな茶園で育ったお茶の木はとても元気で、人間に新芽を摘み採られても虫や菌にかじられてもグングン育ちます。
その生命力には本当に感心します。ありがとう。
植えつけ間もない茶の木 手摘みをする自然仕立ての若木
お茶の新芽 鋏刈りする茶園
ところでこれは何だと思いますか?
冬の防風をしてある茶の木 実はこの中には植付けてからそれほど年数が経っていない若い木が入っています。
上に乗せてあるのは竹です。
冬の強風にあおられて葉っぱ同士がこすれて病気の原因になる傷を作ったり、千切れたりしないように、風を和らげるため取り付けてあります。
防風してある中の様子
殺傷農薬を使わないための工夫の一つとしてやってみています。 農薬を使わない=ほったらかし ではありません。
農薬散布する手間をこういう事にまわしています。
今どき竹を使ってこんな面倒で不合理?!なことをする農家はあまり見かけないのではないでしょうか?
でも春先になる頃ちょうど竹に付いていた葉が地面に落ち、春肥と一緒に微生物分解され土になり、残った枝などは取り外して解体し資材にしたり、焼却すれば土壌改良材や肥料になります。
これくらいの規模なら焼却するときに出る温室効果ガスの二酸化炭素は、焼却灰や炭を蒔く茶園の茶の木と、間引きすることによって保全される里山の竹林の成長時に吸収されるので、地球の大気のバランスをそれほど崩さないのでは?!竹ならダイオキシンも発生しない?!だろうし・・・などと考えながらやってみるのも面白いかもしれませんね。


自分が世話をする茶畑で育てたお茶の木の新芽は自家製茶工場で加工します。
お茶の木の栽培からお客様の所にお届けするまでのすべての工程を責任を持って手掛けます。
これが自園(自家茶園で栽培)自製(自家工場で製茶)というこだわりのやり方です。
一昔に比べて減ってはきましたが、川根地区には研究熱心な自園自製スタイルの生産者がまだまだたくさん頑張っています。
緑茶は同じ原葉を使っても揉む人によって微妙に香味や形状が変ってきます。栽培者や揉む人が多いほど特色のあるお茶が出来、生産技術の改良案も生まれる率も高くなります。川根には自園自製茶農家がたくさんあるため良質茶が生まれ、技術も確立されて来ました。

私共の農園のある 『元藤川地区』 は茶の手揉みの流派 『川根揉切流』 の発祥の地でもあります。
現在静岡県内には教育委員会が認定している無形文化財として八つの流派の形(手さばき)がありますが、川根揉切流はその中でも他の流派には無い個性的な技を使い、この土地で採れる茶葉の特徴を最大限生かすために編み出された揉み方で、特にお茶の内容を重視する手揉み製茶法です。
この製法で揉んだお茶は茶碗に入れたときに濃い緑色ではなく、透明感のある色をしていて茶葉本来のとてもよい香りがします。

近頃は機械で揉むのが一般的ですが、大量生産型の大型全自動製茶機を使わず、小さな機械を使う自園自製の茶農家は、茶園や時期ごとに違う茶葉の特徴を機械の中に手を入れて常に自分の触感、嗅覚、視覚で状態を感じ取り、茶葉に合わせながら揉むため、常時お茶の葉に触れながら揉む手揉み製法の技の感覚はたいへん重要な伝統技術です。

元藤川地区の自園自製茶農家はこの技術の形のみではなく、代々伝えられる茶心を応用して全神経を集中し心を込めて昔ながらの川根茶らしい川根茶を製造しています。

現在主流の緑茶の製茶機械は手揉みの工程を真似して作られていますが、今のところ最新の様々なセンサーの付いた機械を使っても、手で揉んだお茶独特の良い風味をだすことはなかなか難しいようです。
成長途中の新芽 手摘みの様子
蒸し工程中に茶葉の蒸し具合、香気を確認 精揉工程中の茶葉の確認
手揉みの蒸し工程 手揉み(回転揉み中)
手揉み(揉み切り中) 揉み上がったお茶と、透明感がある水色の抽出したお茶
藤川地区入り口に建つ『川根揉切流』の発案創始者中村光四郎氏の顕彰碑
元藤川地区入り口に建つ
『川根揉切流』の発案創始者
中村光四郎氏の顕彰碑


品評会で上位入賞するためには専用の茶園を用意したり特別に手間をかけて製茶をしなくてはなりません。
車でいえば一般の人は乗ることの出来ないレースカーの世界です。
大きな品評会に出品しようとすればとてつもない労力を要します。
入賞すればたいへん名誉なことで良いお茶を生産できる技術力が有り、努力しているということでお客様への信頼にもつながりとても良い事だと思います。

私共の農園では近年、大きな品評会に挑むのに労力を使うより、その分をお客様が実際に飲まれるお茶の生産、生態的に循環しない農法(環境負荷が大きく、非共生的で耕地を劣化させ長続きしない悪循環農法)ではなく美味しい川根茶を製造する為に生態系の調和を乱す疑いのある合成肥料、生物殺傷農薬に依存しない栽培方法への取り組みに力をまわそうと思い、小さな品評会のみの出品にとどめています。

それにしても川根本町の品評会に出品される他の生産家のみなさんの中には全国でも優秀な成績を収める方々が多く、その御努力と研究心には感銘致します
親子4世代で昔ながらの純粋な『川根茶』を育てています
私達が育てています。
品評会名 成績
平成20年全国手揉み茶品評会 三等
平成20年川根本町茶品評会 二等
平成18年川根本町茶品評会 二等
平成17年中川根町茶品評会 二等
平成16年中川根町茶品評会 一等
平成15年中川根町茶品評会 三等
平成14年中川根町茶品評会 二等
第7回関東ブロック茶の共進会
荒茶の部煎茶
銀賞
第20回静岡県茶品評会
一般煎茶の部
二等
第19回静岡県茶品評会
一般煎茶の部
二等
昭和39年藤川部農会、茶業研究会共催煎茶品評会 優等
昭和38年藤川部農会、茶業研究会共催煎茶品評会 優等
昭和37年藤川部農会、茶業研究会共催煎茶品評会 優等
第17回全国茶品評会煎茶の部 二等
第12回静岡県茶品評会煎茶の部 二等
第10回静岡県茶品評会煎茶の部 一等
近所の景色 紅葉期の近所の1コマ お茶の花 太陽の光を受け輝くお茶の新芽 南アルプス標高800m付近某所 冬の針広混交林 南アルプス標高800m付近某所 初夏の針広混交林